松岡学著『芸術から空の色まで、世界は「数」でできている』
2025-10-23


数学の一般向け解説書。副題に「明日、誰かに話したくなる数学の話」とあるように、数学に関する雑学的な話題が列挙されている。音楽の和音とオクターブの話や、色と光の周波数の話など、身近な物事が数学とのかかわりを解説する一方、素数や無限、四次元の話など、数学のロマンと神秘性も語られる。群論の解説などなかなか見事だが、アドラー心理学を数学の極限の技法に結び付けるなど、ちょっと無理矢理なところもある。
 一つ一つの話題が断片的なので、どこからでも読めるという利点もあるが、相互の関連性が薄いきらいもある。個人的には「数学の全体像を体系的に知りたい」という気持ちがあるが、この本にそういうことを求めてはいけない。趣旨が違う本であり、ないものねだりである。
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