『河合隼雄著作集第2期10 「日本人」という病』
2020-10-23


17年 1月13日読了。
 「『日本人』という病」「おはなし おはなし」「平成おとぎ話」などを収録。
 「かつて、私が国際日本文化研究センターの所長をしていたとき、外国友人から、自国の文化に関する研究センターを国内に持っているのは日本だけだろう、と冷やかし半分に言われたことがある」(p.iii)。
 「おそらく、こういう解決は欧米ではあり得ないと思います。強いヤツが暴れるのであれば、正しいヤツがそれをやっつけるという解決しか考えられないと思います。ところが、ゴリラは箱庭を作って心がなごみ、帰っていく。これには本当に感激しました。たしかに、こういう解決もあります。いつも正しいものが勝つわけではない。ゴリラが自分で箱庭を作って治していくという、不思議な解決法です。これはやはり、『日本の文化の病』から出た創造性ではないかなと私は思いました」(p.18)。
 「私の子どもたちが大きくなって、『どうしてサンタクロースの存在を、長い間信じていたのだろう』と話し合っているのを聞いた。『やっぱり信じたかったからやろ』というのがその結論であった」(p.54)。
[本]

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