養老孟司 阿川佐和子『男女(オスメス)の怪』
2020-06-30


16年 7月 2日読了。
 対談。読み始めて暫くしてから再読である事に気付く
 昔の人は知恵があったんですよ。年頃になって席を同じうしていないと、お互いに幻想を持つでしょ? これが非常に大事なんです。男は女はいいもんだとか思い込んで、そこで世界が結婚制度なんか用意してれば、ホイホイ結婚する。それで今まで社会が保たれてきたわけ」(p.35)。
 「俺は女房を変えようと思ってたんだな。だけど、人を変えるなんてことをするよりも、俺を変えたほうがコストが安いなあ」(p.64)。
 「今は何の役に立ってなくても昔は役に立っていた。僕はよく言うんだけど、体は『建て増し建て増しした田舎の旅館みたいなもの』なんです。『ご破算で願いましては』って新しく一からつくるっていうのは、生物の場合、ありえないわけですから」(p.132)。
 「だからいつも言うんだけど、違う社会やシステムの中で起こっていることの一部の要素だけを取り出してきて比べても、おかしなことになっちゃう。それぞれが繋がっているものを一部切り出してきて、どこがどう違うと言っても、それじゃあ意味がないんです」(p.162)。
[本]

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