アーシュラ・K・ル・グウィン著『赦しへの四つの道』
2024-01-16


いずれも同じ惑星を舞台にした「ハイニッシュ・ユニバース」シリーズの連作短編四編を収録。あからさまなフェミニズムテーマ。惑星ウェレルでは、惑星間航行が可能な文明を持ちながらいまだに奴隷制度があり、女性差別も激しく、奴隷女性は二重の差別を受けている。ウェレルの植民惑星であったイェイオーウェイは、つい最近奴隷制度が廃止されたが、解放奴隷同士の部族間闘争がやまず、女性差別も残っている。奴隷は、女は、人間はいかに解放されるかという四つの物語である。奴隷とフェミニズムとくれば、当然、アメリカの歴史の隠喩であろう。人間は充分に賢くも善くも成れない。それは結論ではなく前提である。そして、全く賢くないわけでも善くないわけでもない。
[本]

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