アストリッド・リンドグレーン著『エーミルの大好きな友だち』
2022-05-16


2021年 1月10日読了。
 今回もエーミルの楽しいいたずらを描く。エーミルはいつも騒動を起こすので、多くの人から愚か者と思われているが、使用人のアルフレッドだけはエミールの賢さに気づいている。吝嗇で物分かり悪いお父さんがいつもひどい目に遭うのはちょっと可哀想であるが、娘のイーダがそれを面白がるのは滑稽である。
 オークション会場にやって来たエーミルは、浮かれたために次々とガラクタを競り落としてしまうが、やがてそれらがすべて役に立つというギャグ。使用人のリーナが歯を抜こうとして、歯に糸を結び付けて屋根から飛び降りると、歯が抜けずに糸を縛った釘が抜けるギャグは、ベタだがやはり笑う。不謹慎と思われる場でも思いついたことを喋らずにいられないクレーサ−マーヤばあさんも楽しい人物である。
[本]

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