弐瓶勉原作 九岡望 小川一水 野崎まど 酉島伝法 飛浩隆著『BLAME! THE ANTHOLOGY』
2021-03-29


18年 4月11日読了。
 漫画を元にした小説のアンソロジー。実は原作の漫画は読んでいない。執筆陣の豪華さで読む事にした。全て工業製品に覆われた世界がどこまでも続くというのが原作の設定らしいが、小川一水と飛浩隆の作品は境界と外部が描かれている。世界の果てを描こうとするのはSF作家の業であろうか。
 暴走する技術が無秩序に増殖するという点では『横浜駅SF』にも似ていると思う。増殖するディズニーランドが世界を覆ったら……、いや、そんな話は既に在るだろう。
 工業製品には、喩えそれが歪められ破綻していたとしても、存在には皆意味がある。理由と言うか目的と言うか。しかし自然には屡々それがない。或いは在っても理解できない。その違いがおもしろい。
[本]

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