ニック・ハーカウェイ著『エンジェルメイカー』
2020-07-09


16年 7月16日読了。
 冒険活劇。文章が冗長で序盤はもたつく印象。イギリス人が読めば面白いのかも知れないな、と思う。中盤以降は、その冗長さも含めて面白く成る。
 主人公の祖母が開発した「理解機関(アプリヘンション・エンジン)」と名付けられた装置が登場する。大雑把に言うと、人間を賢くする事に依って戦争をなくすための装置、なのだが、欠陥があり、実際には人類を破滅させる。理解機関が悪人の手に渡った事を知った主人公はそれを止めようとする。
 様々な過酷な経験を経て主人公の隠れていた性質が目覚める処が読み処の一つ。装置の効果が現れる前に止められるかが、物語の焦点と成る。寧ろ、装置が作動した処から話を始めて、世界がどのように変わるかという物語にしたら面白かろうとも思った。全然違う話に成っちゃうけど。登場する女性たちが皆逞しくて良い。
[本]

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