養老孟司著『旅する脳』
2020-06-13


16年 6月11日読了。
 旅に関する随筆。
 「記憶力を強化したところで、小ぜり合いが大ゲンカになるだけではないかと僕は思う」(p.55)。
 「後ろからトラが追いかけてきたとしたら、ビリの子が食われる。でも、ゴールでトラが待ち伏せていたら1等の子が食われるよ」(p.102)。
 「ひとつ提案がある。東大の入試に通ったら、合格証書を出すというのはどうだろう。“東大なんとか学部”という学歴のブランドだけが欲しいなら、一応入試に通る実力はあるよと、大学がお墨付きを出してやればすむのではないか。なにも4年間も辛抱してもらわなくていい。本当に何か勉強したい人は、大学に残ればいい。そうすると、その学部が何をするところかが、はっきりしてくる」(p.108)。
 「ストレートに『ちょうだい』と言わずにうまく取り上げるのがオトナのやり方、とオトナに言われた。そういう知恵がまわらない」(p.176)。
[本]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット